2023年2月10日金曜日

演劇・舞台美術合同ワークショップ①


茅野市民館で演劇を楽しむクラブ活動。2回の舞台美術ワークショップ、1回の演劇ワークショップを経て、今回ははじめての合同ワークショップ。講師の柏木さん、長峰さん、部員の皆さんが一堂に会する予定だったのですが、前回の演劇ワークショップに引き続き大雪の予報が…

茅野市民館の中庭もこんなに真っ白に

積雪を考慮して、今回は講師のお二人はオンライン、部員の皆さんもオンラインと来館のどちらかを選んで参加していただき、3月のクラブ活動に向けての作戦会議を行いました。


まずは柏木さんから、
「今日は、私と長峰さんの方で今後どういう風に進めようと思っているかお話した上で、お互い思うところもお話をしていこうかと思います。その中で皆さんから意見や質問があればお聞きして、3月の活動で皆さんがどんな風に参加しようかという指針を決められるような手助けになる会になればいいなと思っています」とお話がありました。



「そうですね。まず皆さんの絵本が
1PDF化されているそうなので、それを観つつイメージを膨らませられればと思います」と長峰さん。


「最終的には3グループに分かれて、3つの作品を作っていければと思っています。1グループ78分でパフォーマンスを作っていくようになりそうですが、共通のセットでうまくいければ美術的には良いな。今回の絵本のように、同じ絵を見ても人によって違う捉え方があるように、共通のセットでも使い方や見立てによって変わるという見せ方にしようと思うので。これからの手段としては、絵本の内容をちょっと精査していこうと思います。そのあたりを皆さんと一緒にやって、好きなページや偶然開いたページをもとにグループでストーリーを考えたり、この線やこの丸があればこの話おもしろくなるよね、という要素を絞っていって、それで私がエレべーション※と模型を作っていこうと思います。もしそれも興味のある方がいれば一緒にやっていけるといいかな。」と長峰さんが活動のイメージを紹介。

※エレべーション:舞台等の場面の立面図

さらに「舞台美術って、皆さんが描いた絵が劇場に入ったときに拡大されるみたいに考えてもらえると面白いと思うんですよね。あの絵本の中に人間が50分の1でいたら、この丸や線はどう見えるかっていうと多分ものすごく大きい丸や線になるんですよ。なので、ビジョンとしてすごく大きい丸や線が動くみたいになっていくと思います。絵本から取り上げたものが、そのまま動いて時間を感じるものとしてリアルに舞台上に存在するという風に捉えていただけたら。手元にあったA3サイズの絵が3050倍に拡大されるので、そうなったときに驚きがある。その辺を味わっていただけたら演劇の面白さが出てくるのではないかなと思ってやっていきたいと思います」とお話いただきました。


■絵本の一部を見てみる

ここで、前々回の舞台美術ワークショップで部員さんが作った絵本の一部を鑑賞しました。

まずは部長のおみつさんの絵本から。

長峰さん「森のようにも海のようにも見える!」

おみつさん「最後は大きな渦が折りたたんであって、ページからはみ出るんです。」


続いてイチカワさんの絵本。

長峰さん「なにこれかっこいい!勢いがあるし、構成が面白いですね。」


こちらの部員さんの絵本は、点の冒険をイメージしたストーリーがあるそう。

長峰さん「壮大ですね。ミュージカルにしたらよさそう!」


マユさんは絵本に擬音をつけて発表してくれました。

マユさん「にょにょにょにょにょ、ぴょんぴょん、にょにょにょにょにょにょん」

長峰さん「ブラボー!最高ですね!今のそのまま踊れそう。でたらめ語のバリエーションが豊かです。」


続いてナカムラさんの絵本。

ナカムラさん「あまり物語を考えずに作ったので何となくですが、左は“自分”で、右は“成長”のイメージです。」

長峰さん「潔くてかっこいいですね。すごい、色々なものに見えてくる!」


最後はヒラバヤシさん。「物語とかは考えていないのですが、音やリズムを感じています」とのこと。実際にやっていただきました。


ヒラバヤシさん「ぷ~~ぷっ、しゃらしゃらしゃらん、ぴろ、ぷっぴ、ぽたん」

長峰さん「ヒラバヤシさんもマユさんも、声のワークショップとか受けているわけじゃないんですよね?すごいな~!絵も小さなカットが入っていたりして、繊細さや丁寧さもいいです。」


■これからのクラブ活動

絵本の鑑賞をしたところで、話題は再び3月のクラブ活動について。

今回のワークショップ全体のテーマとして「プロの頭の中を見てみたい」という内容もあり、講師のお二人には普段スタッフ側とだけ話しているようなことを含めてトークしていただきました。

柏木さん※以下 柏「(絵本について)非常に楽しかったです。」

長峰さん※以下 長「イマジネーションを感じますよね。レベルが高い。」

柏「こうなってくると、僕の責任が重くなってきますよね(笑)。」

長「でもみなさんに託して大丈夫な気がしました。みんなの絵本をミックスしても全然できそうですね。」

柏「舞台美術としてはどんな感じでやろうとかありますか?」

長「皆さんが描いた線とかはそのまま生かそうと思っているので、そこから導き出すのをどうやっていこうかな。どの絵本も、点と線がいいので、それを絞っていく作業をみんなでやっていかないとな~と思っています。感覚的にこれとこれって感じで付箋を貼っていって、点と線のコンペみたいに。」

柏「僕の方は、一応点と線だから白黒になるだろうと思ったんですけど…。」

長「そうですね、白黒で、あれがそのまま起き上がったり立体になったり…。」

柏「多分単純に舞台美術だけじゃなくて、照明とどうするかって話にもなってくると思って…。台紙の色との関係もあると思うんですけど、そのあたりのイメージって照明との関係の中で見えてくるといいのかなとも思っていて。基本的には僕も線と点だけに集中しようと思っています。あと絵本の中で顔に見えるところがあって、それがマスクとかになったりするのかな…?」

それも全然OKで、衣装とかにしても絶対に面白いと思っています。イメージとしては、ピカソやロシア構成主義のマレーヴィチという人がオペラをやっていたりするんですけど、それこそピカソのバレエだとバレリーナが箱みたいなのかぶって不自由な踊りを踊ったり、マレーヴィチも変な仮面かぶってさっきのマユさんやヒラバヤシさんのように唸ったりしている作品があって…。なんかそういう感じになると面白いのかな。もちろんそこに共通のストーリーとかはあるんですけど。仮面もできるし、できるならプロジェクターでかぶせたりとかも面白いと思ってます。」

なんとなく、いま見せていただいた絵本の中からの発想としては、繰り返すことだったり、自然の風景や水墨画のような感じをイメージしました。茅野や諏訪地域という土地柄、ぐるぐるしてたり、小さいところから育ったりってイメージがあるのかな。あとは、シーンとしては3場面ぐらい作るけど、どこかで関わった人がみんな出てくれるといいなと思っています。例えばお祭りのシーンとかあればぐるぐる回っているだけでいいので参加してもらったりとか。コアの人たちで作っていくんだけど、大量に出てくれたら面白そうでいいな。」

長「関わりがあるといいですよね。3つ作るけど、それぞれがリンクしていくといいなと思います。」

結び付けていくようにして、あるシーンはオノマトペのみとか、このシーンはかけ合いがあるとか。」


―次回は3月3日(金)、それから3月10日(金)と演劇ワークショップが2回続き、3月11日(土)、3月12日(日)が舞台美術ワークショップです。

こもん「今の話を聞いていると、多分柏木さんが今までの流れを感じながら動き出す感じですかね?」

長「それで大丈夫だと思います。3日、10日で絵本の要素を抜き出してもらえれば、11日、12日で舞台化できるように私の方でもやっていきます。舞台美術は実務的な作業に入っていきますが、材料はダンボールパネルを使おうと思っています。演劇のワークショップの中で、皆さんからこの点や線を使いたいという意見が出てきたら、例えばPC上でその絵を拡大してA3でコピーして貼り合わせて作ろうと思っています。皆さんが描いた絵を3メートルくらいにしたら画質も粒状に粗くなって面白いかなと。それをダンボールに貼っていく。私の知り合いの大道具の宮本くんにもお手伝いしてもらって、垂木も使って大道具を作る作業になっていくと思います。感覚でも、ストーリーができていればそれに伴うものでもいいので、3日、10日でいくつか点と線を選んでもらって、それをどんなバランスで縮小拡大したら面白いかを柏木さんとも相談しながら精査して11日、12日で拡大して大きいものを作る作業ができれば…。」

柏「僕の方でキーになる点と線、ページが選べたら、それを長峰さんに伝えるようにします。」

長「3日の時点で分かればありがたいです。皆さんの中でも、自分の絵本の中でこれは使いたいというのがあれば欲しいです。それを次回3日までの宿題にしてもいいかもしれない。」

柏「パフォーマンスしたい方は3日、10日にご参加いただければと思いますし、工作したい方は11日、12日ご参加いただいて、ぜひもりもり作っていただけると、その後の展開が楽しくなってくると思います。多分、不思議なステージになると思います。」

長「なると思います。なんか、毎回ワークショップも違う作品が生まれるっていうことでいいと思うんですよね。本番のときも違うみたいな(笑)。続けているんだけど、全然違うのも出てくる方が面白いと思う。」

柏「例えば点とか線とか、そのダンボールパネルが出る順番は決まっているけど、何を話すかはその日次第みたいね~みたいな。」

長「ゲネと違うじゃん!みたいな(笑)。」

柏「あと自然の移ろいみたいなイメージが絵本の中にけっこうあったので、照明さんと音響さんがご参加いただけると嬉しいなと思っています。」

こもん「技術スタッフも参加させていただきます。皆さんのイメージに寄り添うような感じで。」

柏「技術さんのアイデアによってはもう一展開みたいなこともあるかもしれないと思っているので。」

長「どんどん参加してもらえたら!」


■柏木さんの演出

合同ワークショップ後半は、柏木さんの演出についてお話をしていただきました。

「実際にはあと2時間くらいないと話しきれないんですが…(笑)。」と柏木さん。

演出の仕事には、現状セオリーがないので色々やり方があるとのこと。

その中で柏木さんは、南米で演劇を作っていたアウグスト・ボアールの存在が、自身の演劇のバックボーンになっていると語りました。

「現場での演出家の役割はビジョンを描くことと、今どんな風になっているかミラーリングすることの2つだと思っています。」

今回は絵本があるのでそれがビジョンになりますが、その絵からもらったビジョンをどう具体的にしていくかを展開していくことになりそうです。

考えた通りのことを作るのではなく、そこに思ってもいないことが起こることが大事だと思っていて。思った通りのものを作るなら、僕はいらないんです。思った通り伝わることは僕が望んでいるものではないので。思った通りには伝わらなかったけど、何かが伝わって、「あっちにはそういう理解をされたっぽいよ~」みたいなことで僕は良いと思うんですよね、演劇作品って。」と柏木さん。

さらに「アクシデントみたいなものは実はお友達で、思ってもみない展開というのはすべてこちらの味方になってくれているんですよ、っていう形の作品作りをしていけるといいなと思っています。」とお話されました。


■部員さんから一言

講師のお二人から色々なお話を聞けた今回のクラブ活動。

最後に部員さんにも一言いただきました。

決まり事がない舞台を体験できるのが楽しみ。」

「絵本の中に50分の1の人がいるというのがすごくワクワク。」

「よく分からないけど、楽しそう。」

「オンラインがはじめてで自分で出来たことが嬉しい。」

などなど、様々な感想が出てきました。


3月のクラブ活動は以下の通りです。

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3月3日(金)18:30~20:00 演劇ワークショップ②
3月10日(金)18:30~20:00 演劇ワークショップ③
3月11日(土)13:30~16:30 舞台美術ワークショップ③
3月12日(日)13:30~16:30 舞台美術ワークショップ④
3月16日(木)18:30~20:00 演劇ワークショップ④
3月17日(金)18:30~20:00 演劇ワークショップ⑤
3月18日(土)13:30~16:30 舞台美術ワークショップ⑤
3月23日(木)18:30~20:00 演劇ワークショップ⑥
         18:30~20:00 舞台美術ワークショップ⑥
3月24日(金)18:30~20:00 合同ワークショップ②
3月25日(土)13:30~16:30 合同ワークショップ③
3月26日(日)13:30~16:30 合同ワークショップ④(発表・振り返り)
※詳しくはその都度ご連絡します

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回数も多くなってきますので、ご自分のペースでご参加ください。

劇づくり楽しんでいきましょう!

(マネージャー・まりこ)


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今回の講師インタビューはおやすみです